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長い感想

100文字では足りなかった時に

岩清水さんも、他の選手も、みんな楽しそうだったし真剣勝負だったしで

女子サッカー サッカー

連休は、箱根にも行ったが、なでしこリーグも見に行っていたのだ。
20日海の日の、梅雨明けの灼熱の、昼下がりの、屋根のない三ツ沢に。
日焼け止め&虫よけフル装備で。日テレベレーザvs湯郷ベルの好カードでした。

 

キックオフ16時で早めだったのだが、ピッチの風通しは悪いんだけどメインスタンドの風通しは大変良い三ツ沢なので、暑くて死にそう!とまではならなかった。お客さんの入りは3000人ちょっと。日テレベレーザのホームゲーム相当なので、ホームタウン外である横浜でやった試合にしては良い集客数かな、という気持ちと、うーんそれでもなでしこ一番人気の宮間さんがいる湯郷とのビッグマッチなんだからもうちょっと見に来てくれても…という気持ちもあったりで。

 

私は、J1とJ3に「絶賛応援中」のクラブと、更にいくつかシンパシーをもって見つめているJクラブがあるのだが、なでしこリーグの中ではこのところずっと日テレベレーザ贔屓である。
応援してるクラブがなでしこLに参加してないというのもあるが、Jリーグ初期の立役者・ヴェルディが迷走しているなか、実はすごくヴェルディぽい雰囲気のサッカーをやるのがベレーザだったりするんで、なんか面白いなー懐かしいなーへへへー、と思って見ている。あと阪口さんが移籍してきたからのめり込んでいるのが一番の贔屓の理由ではある。

 

試合は、宮間さんの正確なフィードを武器にしたカウンターを仕掛ける湯郷と、どのポジションにもボール保持ができる選手がいるベレーザの、性格反対チームのがっぷりよつが見られてとても面白かった。
しかし宮間さんのキック精度は本当にすごい。そもそも「止める」のがものすごく上手いのだ。失敗トラップがほとんど起こらない。で、余計に溜めたりもしないですぱーんとキックした先の精密さである。美しいなぁ…と改めてしみじみした。
なんていうか、サバンナの肉食獣が、ひっそりと忍び寄ったかと思ったらあっという間に喉笛に噛みついて、というような、一撃必殺のパスなのだ。宮間さんのやつは。

一方で、ベレーザは10番の原さんが華のある司令塔である。
ヤットとかピルロに例えられる「静」の司令塔が宮間さんだとすると、原さんは2列目まで出ることもあるし、俊輔タイプという感じである。何しろ華がある。
W杯で一気に株を上げた感のある有吉さんも好調で確かなプレーを見せてくれた。反対側は若いSB清水さん、正直まだおっかないなーと思うところもあるけど意気盛んに上がっていくところがまたいかにもヴェルディスタイルという感じなのだ。そして、代表とは異なり1~2列目で前のエンジン役を務める阪口さんは、いつも通りに大変オラついたプレーぶりでますますほれぼれした。

 

先制点は、前半の良い時間帯*1に、原さんの気持ち良いアーリークロスからの田中美南さんのシュートでベレーザが鮮やかに決めた。
後半は湯郷のペースで圧力高く攻められて数回のセットプレーを取られ、そのうちの1回で、我慢しきれずに失点。ただその後すぐ、ベレーザもゴール近いFKをもらい、それを村松さんがなでしこリーグ初ゴールを決めて突き放し、そのまま湯郷の攻撃圧を耐えたベレーザが2-1で勝った。うれしいな。

 

で、気になっていたのは岩清水さんだったのだ。なにしろW杯決勝でのあの姿は、TVの映像を思い出しただけでも思い出しもらい泣き出来るほどだ。
カナダから帰国してその後twitterなどで確かめられる彼女の様子を見て、私ごときが心配する必要なんてないとは思っていたものの、やっぱり気になっていた。
で、試合中、いつも通り一番底で試合を冷静に見つめ的確に指示を出し跳ね返すいつもの格好いい岩清水さんだったので、とてもうれしかったのだ。

 

試合終了後、ゆるゆるとゴール裏に向かう選手の群れに、勝利を喜ぶゴール裏住民の人が三々五々「いわしーー!」「いわしおかえりーー!!」と叫んでいた。岩清水さんはキャプテンだから選手たちの一番前を歩く。照れくさそうなとてもチャーミングな笑顔で、野太い声援に応えていた。それを見られて私もとても幸せに思ったのです。

 

という風に、大変充実した試合を見られて幸せだったんだが、帰宅して夜、さて寝ますかというところで日テレZEROのスポーツコーナーで、珍しくもなでしこリーグの結果が放送されていた。

そんで、ひどく腹が立ったよね。

さすがW杯効果だねーなんて思いながら見ていたら、シュートシーンは阪口さん、宮間さんのお二人だけ。言っておくが二人ともシュートは決まっていない。決まってないシュートシーンを流す。得点を決めた田中さんも大久保さんも、リーグ初ゴールの村松さんも、ほとんど出てこないし名前を読まれもしない。

なんなんだろう。日本テレビはさ。ベレーザのスポンサーしてくれてるじゃん。ヴェルディを切ったあとでも一応は冠を外さないでいてくれている。

それは本当に感謝すべきことなんだろうと思うんだけど、日テレは本当に、スポーツの面白さがまったくわかってないのが困る。

 

要するに「スター」が大事で「エピソード」が大事なのが、日テレのスポーツ観である。
これはどうも、駅伝中継と読売巨人軍の中継を長年やってきた経験と実績から来ている確固たるノウハウらしい。揺るがない個性。そういう個性を否定されるべきでもないんじゃないかとも思うんだけど。やっぱりすごく嫌だ。

 

私は何が楽しくて、灼熱の炎天下、次の日は朝から仕事きっついわーって思いながら、サッカー見に行ってるんだろうという話だ。

どんな技を見せてくれるんだろう、というのもあるが、どんな奇跡が起こるだろうとか、どんな二度と見られない面白いプレーが見られるだろうとか、そういうのを期待している。要するに、不確実性こそが対戦型のスポーツを見る側の一番の面白みだと思うんですよね。

翻るに、日テレのスポーツ中継やスポーツニュースの映像は、例えればずーっと寄りのショットオンリーの映画を見させられているような感じがするのだ。ずーっとアップ。それも有名な人気のある選手だけ。サッカーなら22人がピッチの上に居るはずなのに、映ってるのは3、4人。みたいな感じで、単におもんないねん、というのと。

やっぱり、「スポーツの面白さをテレビを通じてお伝えする」という機能が、ゼロというかマイナスというか、そこがものすごく引っかかるんだよなぁ…。

 

日テレのサッカーの代表試合の中継って、一番おもんなくないですか?