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長い感想

100文字では足りなかった時に

人生の選択は、結局他人は引き受けてくれない

長すぎるブクマ的なもの

「何があれば、産めるの?」 - アラサーOLクソ日誌。

似たような悩みを昔抱えたことがあったこともあり、みんなわりと酷いことブコメに書くよなーって思ってしまった。一日経って見てみたら、トップブコメは多少穏健にはなってたけど、まぁそれでも何か、皆さん人の人生に偉そうに言うなぁとしみじみ思った。さぞ、清く正しい、誰が見ても不足のない人生を、自分の強い意思に従って送ってこられたんでしょうね。
産んでしまえば何とかなるものだとか、そんな面倒なことを考えているうちに産めなくなるぞとか、そんなの当然分かっててそれでも葛藤するものが心にあるから、文章につづる程度には悩んでるんじゃないかと思うんだけどさ、おせっかいな井戸端オバハンみたいな感じで気色悪かった。

 

男女のことだから、男性の方が「そのタイミング(家庭を持って子供がほしい)」であり、女性の方が「そのタイミング(少し待って)」だった、って、ただそれだけなんじゃないだろうか。

こういうのは、グーグルマップ的な視野でみれば、あちこちにいる若い男女の間でごく当たり前に起きている話だと思うんだ。
当事者男女にとっては本当に、人生をかけた選択だし日常生活に大きなダメージを与えかねない(まぁ色々あって別れたのよ的な方面まで含め)話ではあるので、当事者であるブログ主さんにとっては深刻な事態ではあるんだろうけど、人に「これだから」的に言われる筋合いなんていっこもないと思うよ。特別に不遜なことを言っているわけでもないと思うんだけどね。今の世の中では、まだまだ、仕事しながら子育てしようと思ったら、女性の方が失うものは大きい。

 

ちょっと話は変わるけど、日本では、一流の女性アスリートは結婚が遅い傾向にある。伊達公子さんも、先日結婚した澤さんも、上村愛子さんも。

推測でしかないんだけど、アスリートとしてのピークを下り始めて初めて「結婚」が見えるんじゃないかなと思うんだ。現役アスリートだと「旅*1」ばかりの人生になるというのもあるけれど、自分のパフォーマンスのことや体のことにいっぱいいっぱいになって、ある程度「自分が行けそうな頂上」が見えたところで、初めて「誰か大事な人と歩む人生」について考えられるんじゃないかなと思ったりする。
邪推ですけどね。私は一流アスリートでも何でもないんで。

 

で。大卒でバリキャリで仕事してて30手前だと「やっと仕事の回し方がわかったかも」ぐらいじゃないか。私はそうだった*2。それは私がばかものだから習熟が遅かっただけかもしれないけどさ。

でも、これは男女問わずだけど、アラサー(入社5年目から7年目ぐらい)って、やっと一人でプロジェクト回せるようになって一番面白くなる時期でもあると思う。ここで「緩める」のは、かなり勇気がいることだよ。

 

「緩める」タイミングが「いつ」なのかは人によってそれぞれで、その時にそばにいる人とタイミングが必ず合うとも限らない。

ごく個人的には「何があれば産めるの?」という言葉をはくような男はスルーパスしていいんちゃう?と、酷く雑なことを思ってしまったりするが、それを絶対に人には薦めない。私が「こいつ雑な奴だな」と思われるためだけの言葉である。

だって彼女にとってその男性の存在がどのぐらい大切なのかも分からないし、彼女自身「子供を産むとという選択」にどのぐらいどういう思いがあるかも分からないし、その男性が「育メンくちだけボーイ」じゃないかどうかも分からないから。

 

選択の結果は、結局自分一人が引き受けざるを得ない。
結局子供を産むことができなかった…という将来の嘆きも、あの時仕事をゆるめていなかったら…という将来の嘆きも、一方では子供と暮らす充実した日々や、仕事で充実した成果を上げたという将来の充実の裏返しでもある。

 

仕事もバリキャリ、家庭も円満、子供はみんな美男美女で特技はサッカー・バレエ教室ではプリマドンナ、舅姑は優しくていつもサポートしてくれる、両親にとっても自慢の娘。ママ友にも全幅の信頼を寄せられ、職場では順調にキャリアを重ね部下や後輩には慕われ上司には一目置かれ………いや完全に適当に書いてるけど、全てを満たす人生なんて、この世には存在しない。自我と、大切な人の気持ちとの間のどこかで折り合いを付ける大変さって、感じたことないんだろうか。そんなわけないのにさ。

 

みんな当然「何かを諦めて*3今の場所」なはずなのにね。

 

伊達公子さんは、報道とかゴシップとかの情報によると、子供を授かれなかったことがキャリア復帰の理由のひとつであるらしいね。
じゃあ伊達さんの人生は「結果的に子供ができなかった後悔だけの人生」なんだろうか。伊達さんは世界的なプロテニスプレイヤーだから別だとかそういうことを考える人は、「人一人の人生」の、その人にとっての重さを舐めているから監獄に入ればいいと思う。

 

こういう悩みを抱えた状態の、ずっとコツコツ硬いもので始終、突かれてるようなしんどさやキツさは、中々のものではあるが、それが大人の青春という面もある。充実してるとも言えるので、おばはんの私から見るとキラキラとまぶしい感じもある。大変だろうけど、まぁほどほどに頑張ってください。

 

 

あとねー、こういう考えだとそりゃ少子化なるよねー的なこととか、ついつい思っちゃう人がもしもいるなら、「少子化を解決するためだけに生まれた子」の恐怖を想像するといいと思う。産む人が望まないけど「国が望む頭数」が欲しいとか気がくるってる。

*1:テニスもサッカーもモーグルスキーも、試合会場から試合会場に飛び回って一年中旅だからね

*2:私はバリキャリというより「はりひゃり」ぐらいのぬるいタイプだったけど、それでも

*3:究極に言えば、どんな親のもとに生まれたか的なことも含めて