読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

長い感想

100文字では足りなかった時に

盛り上がってるね!

長すぎるブクマ的なもの

 朝の通勤がてら、水曜たまむすびPodcastを聞いてたら、少年隊ニッキが「いやー盛り上がってるね東京五輪」って言ってて笑った。おまけに東京五輪を盛り上げる東京ソング特集なのに、メロウでシャビーな曲ばっかり選曲してて更に笑ったんだけど。

直接、関わってない人なら、こんな感じのスタンスでええんちゃう?って思うんだけど、まぁ主催する側の力不足ぶりはどこを切っても深刻で、オマエら全員総とっかえじゃあー!と叫びたくはなる。

 

シロクマ先生が、ネットの暗い情念の恐怖について語っておられて(ネットの暗い情念が“世論”と接続してしまう怖さ - シロクマの屑籠)、私もその公害・イナゴ感や恐ろしさは同意し戦慄するほかないんだけど、一方で「嫉妬の情念の集約化・見える化」という話と、今回のエンブレムの件は、たまたま同じ鉢植えから生えてきた、二つの「全く違う問題」を抱えた事件、にしてほしいと、とても思うのです。

シロクマ先生は「心」の専門家なので、バーチャルな暗い情念が集約化されリアルに悪い影響を与えてしまう事象について意見をお持ちになるのも当然だろうと思うのだけれど、一方で、「現実に現場で起きていた問題」が無効化するような、薄まるような論調が育ってしまうのは、現実にとっては大変困る。

 

シロクマ先生がそういう意図で書いているわけじゃなくても、結局「ネット世論」と言うものの中には「ほら!やっぱりイナゴどもが嫉妬してやがる!」と明後日の方向に怒りだす人も少なくなくて、だからこその「公害」なんだけど。

すでに、組織委の会見で「世論がそれを許さなかったから」とスケープゴートのように言われてしまっていて、私は「現実の問題」としてとても残念に思う。

組織委員会や審査委員や佐野氏それぞれが怠っていた問題やダメ極まりない「仕組み」の問題が、「ネットイナゴに食いつくされたせいで」「こちらはネットイナゴの被害者なのだから(被害者である以上加害者ではありえない)」という風になられては、やりきれないのだ。

 

知財関連の実務経験はないので、的外れかもしれないんだけど、今回の件、理屈だけで言うなら、取り下げちゃダメだったと思うんですよ。ご本人の釈明会見、その後の審査委員の補足会見を信じるならば、ベルギーのデザイナーとは適度なとこで和解する方法もあったんじゃないかと思う。ただ、サントリーの件やらなんやらが出てきちゃったのでどんどん出目が悪くなってしまった。更に、取り下げちゃったことで結果的に「心象はクロ」という空気を作ってしまって、佐野氏の名誉は更に損なわれた。組織委員会は自分が立てた理屈を中途半端に放り出した結果、クリエイター一人を矢面に立たせて守ることは全くなかった。一番重い罪を負っているのは組織委員会だと私は思う。

そしてその組織委員が「世論がそういうから…取り下げざるをえませんでした」と言うのだ。全員ちゃんとしてなくて全員損をしている。何故こんな頭の悪いことになっているんだ。ばかどもめ。

 

物理的にご本人やご家族、関係者に向けられた誹謗中傷や物理的な被害についてはちゃんと刑事事件なり民事訴訟にすべきだし犯人はきちんと法で裁かれるべきだと思うし、なぜ、国威高揚行事をネトウヨ風味のまとめブログたちが盛んに攻撃したのかは(まぁ邪推すればたくさんできるけど)どうも分からんのだけれどアイツら全員くたばればいいと思う。

 

この事件は、問題を二つ、別々に論じたいと個人的には思うんだけど、とはいえ同じ事件なのでそうもいかない、ってあたりも含めすごく『公害』だと思う。複合汚染。

 

現段階で何案件か、ご本人がネットからの無断借用があったことを認めているということは、ご本人も「インターネットの便利なところ」を十分に使っていたということだ。

一方で、わたしたちを便利にしてくれるものが、全てに善だけでできていると言うことはあり得ない。インターネットの便利なところを使いすぎて、インターネットの悪しき部分に手ひどいしっぺ返しを食らった、と言えば気持ちの悪いたとえ話ではあるが、足尾銅山というかなんというか手遅れで。

できる限りその便利さの邪悪面を使われないようにすべきではあるけれど、人間って、人間になってからというものずーーーっと、邪悪さを甘受してでも便利さに負け続けてきているのも確かで、そこに絶望しかないと言えばないけれど。

そういう矛盾をどしたらいいのか、シロクマ先生に聞いてみたい。世界中の全ての人が善良で穏当に生きさせるのは無理だもの。

こっちはこっちで、心の底から湧きあがるような恐さはあるんですよ。

でも、私は、真っ白の潔白ヅラしてる人みたいに「そういうもんに一切加担しないで生きてきましたよ」なんて言えないしなー。
そんな白い人間はこの世に存在しないよ。原罪を背負っていない人間などいない。

 

現実の物理的、具体的な問題点(組織委、審査委、クリエイターその他)は問題点として、問題だとは言うわよ。

せめて、人間の原罪の発露、みたいな解決不能な問題に比べれば解決しやすい問題ぐらいは、解決に向かう方法を考えたいもん。