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長い感想

100文字では足りなかった時に

スポーツを文化として支えていく、ということ

その他スポーツ

ラグビートップリーグ、時の人・五郎丸の所属するヤマハ発動機ジュビロ*1の開幕戦のチケットが売り切れですって。うれしいニュース。

 

昨晩、ラグビーな人*2とたまたまお会いする機会があって、「やーもう松島とマフィ良すぎたんで、私トップリーグの試合見に行く機会が増えそうですよー」って言うたら、「行くなら前売り買った方がいいですよ。無いとは思いますけど…ヤマハの開幕戦、売り切れたんですよ」と教えてもらいました。あと、トップリーグのおすすめカードをいくつか教えてもらいました。

何となく、まぁヤマハ発動機ジュビロの試合は、ひょっとしたら売り切れる可能性あるかもなーとは思っていたんですけど、サントリーも危ういかなぁ堀江見たいけどなぁ。NTTコムは大丈夫だろうと高をくくってるけど、一応買っておくかねぇチケット。マフィは移籍するかもしれないって。生で見たいけどタイミング的に難しいかねぇ、とか。

 

という感じなんですよ、こちら(観戦馬鹿)側としては。

potatostudio.hatenablog.com

本当に「スポーツ」を楽しんでいる人ばかりではないだろう、ということに関しては、そりゃ苦い思いはありますし、W杯や五輪といった国別対抗戦の時だけ過剰にエキサイトしたり過剰に腹を立てたりする「ナショナリズムに結び付けたがる人」については、「スポーツに政治を持ち込むな*3」と罵詈雑言を投げつける準備はいつでもできてるんですけど、国別対抗戦については特に、色んな人が見るから、色んな反応があって当然だよなぁ、しょうがないよなーという気持ちの方が強いです。

私だって、門外漢の趣味でたまに話題になったら尻馬に乗っかってやろう、なんてことは普通にあるわけで。生五郎丸を見たい!というミーハー心がある人が増えるのは、良いことしかないと思います。

私がチケット取りにくくなるのは寂しいですけど、それは私がちゃんと事前にチケットを買っておけばいいだけのことで*4。選手のプライベートの素顔とか、私は興味がないことではあるけれど、そういうところからでもとっかかりで親近感を持ってくれる人が沢山いるなら、やっぱり良いことでしかないです。

で、実際に五郎丸のチケットソールドアウト!ということは、少なくとも普段の4倍以上*5の人がラグビーを見に来るわけです。

ラグビーはねぇ、生で見ると本当に面白いですから。

みんな、もっともっとミーハー心をくすぐられて欲しい。100万人のミーハーな人の中から、実際に「年に1度くらいは見に行ってもいいわね」って思える人が1人でも出てくれば儲けもんです。それが200万人になれば2人になるわけですし。畠山も、まぁ冗談だろうと思うけど、やってる人たちもルールすべて把握してないって言ってましたけども笑、この機会に初めてまともにラグビー見たって人も、ルールあんまわかんね状態でも楽しんで見られたと思いますので、みんなもっともっと気軽に見に来てくれていいのよ。どんどんソールドアウトになればいい。

 

W杯母国開催まであと4年!ということに関しては、会場大丈夫かね秩父宮潰さない方がよくないかね新国立競技場が間に合わないと困るけども、という根本的な心配はありますが*6ラグビーを取り巻く環境や、スポーツを取り巻く環境が、良い意味で急に大きく変わるという気はしません。

記事の内容については首がもげるほど同意しかないんですが、それこそ、そういう「文化」って、4年間で作るの無理よ。焦っても碌なことがない。100年ぐらいのスパンで見ておきたいと個人的には思います。ただし間違った方向を目指したくはないですが。

そういえば、五郎丸も、なでしこのキャプテン宮間のW杯後のコメントを引いてインタビューに答えていたけど、理解のない厳しい環境の中でも結果を残した人たちが一人増え二人増え、公の場で「キミらはいまいち文化がないねんやんかぁ…」って言ってくれるのは、観戦者からすると情けないよなぁとしみじみする一方で有難いよなぁと思います。こういう積み重ねをちょっとずつ続けて地層のようにしていく*7以外には、「文化の作り方」って、やりようがないと思うんですよね。
重度の観戦者が、一喜一憂させてくれた競技者たちに対してできる恩返しとしては、お祭りの時は祭りの尻馬乗っかってぴーひゃらどんどんと一緒に踊り、お祭りが終わって人がいなくなっても祭りに駆けつけ続けるしかないと思っていますが、それを万人に期待するのは無理があるし、祭りの最中に冷や水をかける側には回りたくないものだと思います。どんどん、ぴーひゃら、どんどんどんがららったったー。

 

まあ、観客が少ないとかミーハー視点しかないとか、そういう話は話として置いておいて一方で、なんだかんだでリーグの観客が4倍に増えたところで、それだけだとダメなんだという話をします。ちょうど昨晩はラグビーな人と痛飲しつつそういう話になったのもあって。

 

Jリーグがまさにそうですが、入場料収入だけでクラブを支え「強くする」というのはほぼ不可能です。Jリーグクラブで今それが唯一できるとしたら浦和だけど、浦和ですらJ専というかACLで勝てる仕様ではない(マリノス好きに言われる筋合いないよね、ごめんね…)。それはJリーグの頂点に立とうとすることの大変さ*8があるからだと思いますが、浦和以外のクラブでは「見に行く人たちが出してくれるお金」だけで一人立ちしてまともな戦績を残せているクラブは、ええとマリノスファンとしてこれを言うのは悔しくて死にたくなりますが笑、ありません。マリノスは親会社である日産自動車が助けてくれなかったら、じゅっと消滅していたか、来年あたりJFLでやってなきゃいけなかったかもしれない。

 

で、Jリーグ界隈におけるインターネット言説では、よく「親会社におんぶにだっこのくせに」という悪口が囁かれますが、これねぇ、悪口になるのちょっとおかしいんじゃないかと思ってるんですよ。

 

 

スポーツと、文化と、それを支えること、という話です。
これは実はスポーツに限った話ではなかったりもしますが。

 

「親会社の底抜けの財布があるからなぁ…」そういう悪口を言いたくなる人の気持ちはもちろん分かるんです。強い順を決めるリーグ戦で底抜けの財布を持てるクラブと持てないクラブがあるってのは、やっぱり不公平だ。

でも、そうやって赤字を補てんしてくれている「親会社」って、要するに、それだけスポーツに対する出費を厭わないでくれる人たちということでもあります。株主への説明責任なんてことも色々言われる世の中で、効果が明確ではない何億もの広告費を毎年出してくれているわけで。いや大企業だからはした金かもしれないけどさ。

で、実際に「強いチームを作る」「有望な選手を見つけ、良い選手に育てる」ということに主に金銭面で大きな協力をしてくれているのが、いわゆる「親会社」でもあるわけです。一つ大きな視点で見れば「日本サッカー全体に貢献している」とも言える。企業側としてはCSRでもあるんでしょうし企業アイデンティティのための保有ということもあると思う。

 

まぁお金の使い方おかしいだろうキミたちは、というクラブももちろんありますけども(自虐です)。Jリーグ界隈ではとかく悪口で言われやすい「親会社の金」って、実は「スポーツ文化」を支えているものでもある。不遇の時代から日本代表のスポンサーを続けているキリン様も、クラブを保有し続けている「親会社」も、それ以外でも各クラブやリーグをスポンサードしてくれてる企業も、もっともっとスポーツファンから尊敬されていいと思うんですよね。実際、彼ら企業の協力がなければ成り立たない。

 

で、もう少し、変わるといいなと思ってる所はここから。

面白いと思っているのは、例えばJリーグ界隈だと、はくばくは物凄く尊敬されています。はくばくはヴァンフォーレ甲府を長年スポンサードしている、スポンサーの鏡のような企業で尊敬されて当然の素晴らしい企業です。どのぐらい素晴らしいかは、各々検索などをしていただけるとすぐに分かります(はくばく 海野 - Google 検索)。泣けるわ…。

でも、なんていうのかね、この辺は語弊があるんで慎重に行きたいところ、かつ慎重に行っても怒る人は大勢居そうではあるんですが、はくばく様と同じかそれ以上のお金をもっと長い期間つぎ込み続けている「親会社」もたくさんあるわけで、はくばく様と同じとまでは言わないけど、もうちょっとくらい敬意をもって語られてもいいんでないかねぇとも、思ったりするんですよ。
でも、主にネット界隈でよく聞くのは「日産からのお小遣い」「トヨタマネー」「三木谷オーナーの道楽」みたいな言葉が多くなっちゃう。

もちろん、お金って「使い方」が悪いと馬鹿にされるものでもあるんで、阿呆が阿呆な金の使い方すれば馬鹿にされるのは当然です。でも、少なくとももうちょっとぐらいは「それだけつぎ込んでること」自体をフラットに見てくれてもいいのにねと思うわけです。せめて「道楽にしてもえらいもんですなぁ*9」ぐらいは。
でも、こじらせたスポーツファンって、ちょっと嫌味言いな人いるでしょうたまに(自戒を込めて言っています)。

 

実は、エディジャパンを4年間支えるためには、相当にべらぼうなお金がかかっています。エディさんの契約延長がなかったのは金銭的に折り合いがつかなかったからという話も、嘘かまことかあったりします*10が、それはエディさんはじめコーチ陣への報酬ということだけでなく、練習環境の整備やスケジューリングなども含めたもので、エディジャパンは、今までとは一線を画すレベルでの負荷のかかったチームでもあったようです。だからこその大躍進でもあるわけです。

 

で、そのお金は、ラグビー協会がかき集めてきた企業からのスポンサーマネーです。
協会会費やトップリーグの入場者収入だけではとてもじゃないが賄えない。っていうか、多分、試合運営も赤字の可能性のが高いんじゃないかと思います*11

 

ラグビーな人たちや地方Jクラブな人たちのお話を聞くと、やっぱり元々の動員数ってすごく大きい「枷」なんですね。ホームスタジアムが2万人なら、2万人×主催試合数が収入上限になってしまうから、入場者を増やすってことだけだと、頭打ちだし片手落ちなんです。

 

で、さっきのJリーグサポーター界隈の「親会社揶揄」に象徴されるような空気って、あんまり良くないところも、あるんじゃないですかねということです。スポーツの協賛をすると「売名乙」とかすぐ言う人も居るでしょう。私も、聞いたことない名前の会社があったりすると、つい思いそうになるんだけど、なるべく思わないように我慢しておりますが笑。

「売名乙」「親会社の金笑」とか、そういうのが、ゆっくりと自然になくなっていって、色んな会社が色んな形で、カジュアルにまたは深刻に協賛してくれて、それが人々にとって当たり前な空気になるのが、いいなぁ。それが「文化」になれるかの大きな転換点でもあるようにも思うんです。

夢は大きくということならば、スポーツやその他のもろもろの「あんまお金儲かんねぇ」ものに協賛をしてくれる企業ほど、尊重されるような世の中になっていけばいいねと思う。もちろん興味がない人は興味がないまま尊重されるべきだと思うけども。

 

あるスポーツクラブのスポンサー探しをしているという方と話をしたことがありますが、「看板とか出してもらえませんか」とお願いをすると、社名や店名は出せないけどチケットを束で買ってくれるだけの方、というのが、ぽろぽろといるんだそうです。なぜ社名・店名が出せないかというと、浮世のしがらみ*12よりもむしろ、ライバルチームやライバル競技が好きな人から文句を言われる、とか、そんな余裕があるならもっと安くしてよとか言われちゃう、かららしい。ぬーん。

 

リーグ戦を見に来て試合や環境に触れる人が増えるのも、「企業CSRとしてのスポーツ協賛が当たり前な空気」を作る大切なきっかけのひとつではあります。私も含めた一般の人たちが、企業スポンサーなんかについても、もっとゆるーく、当たり前のものとして、自然に受け止められるようになるといいよねぇ。

 

「文化」への道は遠いです。
4年後の自国開催でとか、近いゴールを目指すのは、逆にあんま良くないようにも思ったりします。

 

とりあえず、トップリーグの好カードのチケットを買わなければ。売り切れてしまっては困るからな笑

*1:正式名称でございます。なんか新しいスクーターの名前みたいだなー、でもサッカーとも住み分けなきゃいけないしヤマハとしても企業名もアピールして当然だしな、いつも思う。

*2:あいまいな言い方ですみませんが

*3:尊敬するスポーツ観戦者、えのきどいちろうさんからお借りしました。

*4:ええと去年までは、当日ふらっと行っても余裕でガラガラで、かぶりつきの良い席に座れたもんです。でも、前売りが売れた方がクラブは色々楽だからねぇ…

*5:瑞穂競技場は確か2万人ぐらいの箱で、ラグビートップリーグはだいたい4、5千人ぐらいが平均観客数だったと思います。ちゃんと調べろよって話か。面倒だから。

*6:あのごたごたが起こる前は、ラグビーW杯は新国立競技場こけら落とし国際試合になる予定だったと記憶しています。そしてこのごたごたのせいで、いざとなったら日産スを貸さなきゃいけないだろうか…的なところまで心配しています。マリノスの日程とかさぁ

*7:地学たとえで言うなら、今回のラグビーW杯で起こったことは1000年に一度の大地震で隠れていた地層が地表に現れて物凄い恐竜の化石が発掘されたぐらいの感じかもしれない

*8:浦和は三菱自動車が母体のクラブですけど、お金を出してくれるような親会社はないのです。独立採算であのチームが作れてるのは本当にすごいことだ。

*9:落語たとえでです。若旦那的な

*10:それ以上に代表チームとトップリーグの運営についての齟齬もあったようです。まぁどちらもスポーツ新聞情報レベルですけど

*11:もっと嫌なことを言えば、この辺は憶測ですけど、ラグビー協会がかき集めた、というよりも、おそらく某・元首相さんが集めた金も多かったんじゃないかなぁという気もしています。いや仮におかしなおっさんが集めた金だろうが金は金なので、私の憶測がもしも当たってたとしてもちゃんと会計処理されていれば問題はない。でも、もし邪推が当たっていてそういう風にしか協賛金が集められない状況だとすると嫌だなぁ。実際はどうなんだろう。ラグビーには、サッカーにおけるキリンのような立ち位置の企業がないので、お金集めるの大変だったと思うんだけど。

*12:例えば日産販売に横浜FCが営業に行くわけにはいくまい。それが浮世のしがらみ