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長い感想

100文字では足りなかった時に

新・映像の世紀を見て泣く

感想いろいろ

映像の世紀って、昔もやってたよねと思ってぐぐったらもう20年も前だった。確か初出の時も見て泣いたし、何年か前に集中再放送した時も見て泣いた。そして今日からやっていた新・映像の世紀を見てまたぽろぽろ涙が出てきた。

悲しいから泣いているということでもないような、感情ではなくて情報量が多すぎるせいで、入ってきた情報によって体の中から水分が押し出されるような感じでぽろりぽろりと。

 

第一回目の今日は第一次世界大戦。うっすら覚えている(旧)の方とは、当然だけど内容が違っていて、違ってはいるけれど伝わってくる鈍い痛みは同じである。ああやっぱり悲しいのだな。痛いから悲しくて涙が出た。

なるほど。文章にしてみるもんだな。
何で涙が出てくるのかねと不思議に思っていたけど悲しいからで、なんで悲しいかと考えていたら、原罪の悲しさなのかなぁと、キリスト教徒ではないのに思い浮かんできたりして、何だか明日から仕事忙しいというのに困ったことだ。

 

世界に「絶対的な正義」というものが存在し、その正義を証明するために「悪」との争いが起こっているのであれば。もしくは対立が二者の間でしか起こらないのであれば、この悲しみは理論上はいつかは終わるんだろうと思うんだけど、残念ながら世界はそのように単純には出来ていない。本当に残念だけど、絶対に正しいと証明できる正義なんてない。悪の秘密結社にだって守らなくてはいけない家族があるとか嫁さんに子供が生まれたとかそういう瑣末だけどとても大切な理由で。

第一次世界大戦のはじまりは、自分が正しいと狂信した人の行動が引き金になった。争いの理由が、腹が減ったとか足を踏まれて痛かったとか家族や同胞が殺されたとか具体的な憎しみの動機は隠れているんだろうが、表面的には抽象的な「愛国」だというのが、やっぱりとても怖い。抽象的なものを理由にしてしまうと、対立や争いを止める手立てがなくなってしまう。腹が減ってるだけならお腹がいっぱいになれば交渉の余地もあるけど、それだけじゃないのが、人が生まれてからずっとやってきた「戦争」の一番怖いところだ。人は理念を理由にすることで、人から奪ったり人を殺したりが平気になる。

そういえば、番組の構成で一つだけ気になってたんだけど、第一次世界大戦から全てが始まったってのは、まぁ渾身のドキュメンタリーの第一回だからそういう感じに言いたかったのだろうけれど違うよね。第一次世界大戦が起こるには、それ以前の過去に、起こる理由が埋められていた。それもひとつではなくたくさんの理由が、表層的な面だけでなくもっと過去、もっともっと過去から因果のようなものが絡まって詰み上がって、セルビアの極右青年が引いた引き金は、「たまたま20世紀が始まった時」だったから、被害の大きさが2015年現在から見ても比較対象がなかなか無いほど悲惨で、さらにそれを120年近く後になって私が目にして涙をこぼす羽目になっている。だから映像の世紀って言ってるんでしょうけど。ほろりほろり。

 

で、この因果の鎖ってどこまで遡れば一番最初に絡まっちゃったところまで戻れるんだろうねって考えると、最終的には神話の世界まで遡ってしまう。

日本の日本的なるダブルバインドって、いったい何が元凶だったんでしょうねって昔思って色々勉強して遡ってみたことがあるのだが、国が「国っぽくなった」飛鳥時代まで遡った。要するにダブルバインドの構造は天皇という存在が生まれた瞬間から寄り添うようにあったので恐くて悲しい気持ちになった。

私がつたない方法で歴史を遡って「遡っても無駄」と知ったようなこの事実は、実はみんな内心そうだろうなと思っていることで、その証拠が、世界中の色んな神話はほとんどが「対立の物語」から始まるというところにも表れてるんじゃないかなとも思う。
1が2になった瞬間に、増えるし地に満ちる、代わりに対立が生まれる。

 

もう人間をやり始めて5000年以上経つわけで、もうそろそろ、対立を無くす方法が見つかってもいいようなもんだけど、多分そんな方法はないんだろう。あるのかな。まぁ無いよな、無いからこそ神様が必要になり、その神様がまた対立を生みだしたりするんですけど。

 

そんなことを考えていて今日は寝られる気がしないぞ。どうしましょうこれね。

 

おまけ

悲しいことを考えていても明日立ち上がることは難しいので楽しいテレビの話も。
ガキの使いやあらへんで、を久しぶりにぼーっと見ていた*1ら、浜ちゃんが中田ヤスタカプロデュースでゴリラアイドルになるっていう企画をやっていた。ダウンタウン、というか浜ちゃんって割と色んな「時の人・ミュージシャン」とコラボレーションするな。
ミュージシャンズ・ミュージシャンって良く言うけど、ミュージシャンズ・お笑い芸人ってダウンタウンだと思うわ。昔読んだ雑誌か何かに、藤原ヒロシがレコーディングに行ったロンドンにガキの使いのトークとパペポTV*2のビデオを山ほど持って行ったっていうゴシップ?記事があって、へえあんなおしゃれなミュージックを作る人がパペポとガキなのかって面白かったのを妙に覚えている。

*1:映像の世紀が終わった後ずっと無為にテレビの前にいたせいもある。ありがとう映像の世紀

*2:懐かしいものが並んでいる。嗚呼懐かしい