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長い感想

100文字では足りなかった時に

ハロウィンも楽しそうだったけど、私も楽しかった

らくご

今日は落語の日。

世の中はハロウィンで、今ニュース見てたら街は大変楽しそうなことになっていたが、東東京のビジネス街はそういう方向で浮かれてる人はぜんぜんいなくて、数寄屋橋の交差点にバナナの仮装をした人が一人ぽつんと棒立ちになっていた。大丈夫かバナナの人。

で、仕事は終わってなかったけど早く切り上げちゃって、会社からてくてくあるいて、バナナなどを見やりながら、春風亭一之輔独演会を見てきた。あー面白かった。

 

若手真打の一番人気の落語家さんだからか観客も若い人が結構いて、若い人でも仮装もせずに落語見に来る人が4、500人はいるわけだ。おおダイバーシティ

 

一之輔さんの「ばかーぁ」って、「かー」を放っぽりだすような言い方が好きなのだ。ちょっと距離取る感じというか。
一之輔さんの落語は何回か聞く機会があったけども、今まで聞いたことあるやつは、割と、ぱあん!とはじけるようにウケるバカバカしいお話が多かった*1

で、今日の大物は「百年目」。人情しっとりした百年目聞けてうれしかった。面白い人が人情物やるとすごく色んな感情になれてお得感ある。

百年目は、図書館で借りた米朝全集の中に入ってるのでお馴染みだったんだけど、生で聞くのは初めてで、戴いた案内によると上方の大師匠がもっぱらやるネタだと書いてあった。へーそうか。

私にとっての耳馴染みの演目を、好きな落語家さんがやるのを聞いて、ああこれクラシックと同じだねと思った。指揮者が演者が変わると違うものに聞こえる。同じだけどちょっと違う。「人」の差が見える。一人で全部やる落語って「人」がよく見えちゃって、なかなか職業としてやっていくには恐ろしいというか肝が要る仕事だよなぁ。

しかし百年目って、普段は小僧さんたちにも厳しい”やかまし言い”の生真面目な番頭さんに裏の遊び人の顔があって、お花見でこっそり芸者上げて遊んでたら偶然ご主人に見つかっちゃってじたばたする、というお話なんだけど、秋らしい気持ちの良い夕べにまさかの花見話って笑、と話しながら会場を出たら、月が、春の朧月みたいにもやもやっとしてたのが面白かった。花吹雪を浴びても変じゃない月の姿。

 

今日の会場にはちょっとしたカフェコーナーがあって、仲入りの時にちょっと飲み物が飲めるのが快適でよかった。一緒に行った人はビールを飲んで良い気分になってなお幸せそうであった。寄席だと、おべんととかお酒とか飲んで多少ざわざわと落語聞けるけど、こういう落語会なんかは○○ホールとか○○会館みたいなとこでやるから会場内では飲食できないことの方が多い。本当はちびちびお酒飲みながら落語聞けたらもっと楽しかろうと思うけど、酔っ払って笑うタイミングがばかになったりしそうである。実際、隣でビール飲んでたお姉さん二人組のうち一人が「あなた酔っ払うと笑うタイミングが外れて恥ずかしいからお酒飲むの止めてよねwww」とか言われていて笑った。

 

で、ゲラゲラ、しんみり、ふわーんと堪能して、無事独演会終了してハネた後も、行きと同様てくてくと歩いて神田まで出て、立ち飲みでちょっとだけ飲んでてくてくと歩いて帰宅してきたよ。はあ楽しかった。あー楽しかった。

*1:鮑のしとか、アホの子が出てくるやつ。アホの子が、すごくアホぽくてかわいらしいんだこれが