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長い感想

100文字では足りなかった時に

「ちかえもん」は愛おしいドラマ、真田丸はゆかいなドラマ

感想いろいろ

NHKの木曜ドラマ、「ちかえもん」を、超楽しみに見ている。

あと大河ドラマ真田丸」も面白い。

ちかえもんのの脚本は藤本有紀さん、真田丸は三谷さんである。どっちも大好物なのだ。どちらの方も外れが大変少ない(偉そうですみません)。

 

私はたいしてドラマを見ないし、日本映画もよほどじゃないとあんまり積極的に見に行かないし演劇もよほどじゃないと足が向かない唐変木であるが、藤本モノ、三谷モノ、それとクドカンものは取りあえず積極的に見ようとがんばっている*1三谷映画はアレなことがあると分かっていても映画も足を運ぶことが多い*2

 

藤本さん、三谷さん、クドカン、このお三方の書くドラマの、好きだわぁと思うところは、あちこち細かいとこまで手を抜かず笑わせようとしてくれるところと、それと、主要な出演者のだれも「損した」役がないというところだ。
このお三方の脚本は、キャラクターが個性的で魅力的とか役柄が立ってるとか色々言われるわけだが、それは当然として、例えば脇役と絡む様子で主役の人となりが自然に伝わるようになってたり、ストーリーが進むに連れて「あああれ伏線だったか」という仕組みになってたりするから、結果的に役柄に厚みが出て個性的で魅力的になっていくんだと思う。簡単に言えば橋田壽賀子の説明バリバリ脚本の真逆というか笑。
フリ・オチが一番分かりやすいのはこの中では三谷モノかなと思うし、藤本さんやクドカンは、エピソードで自然に性格を押さえてくのがホント上手い。だから脇の役者さんにも「美味しい」シチュエーションが用意されてる。ドラマのお話を進めていくために必要なかけらの一つに必ずなっているのだ。

この「誰も損しない」というのは、特に色々なしがらみがあるTVドラマでは難しいところもあって、「お前、必要か?このドラマに、このストーリーに必要だったか??」という役どころって少なくないからねぇ…*3。主役のバーターで出てきてるの丸わかりの「主人公の友人役、ただし居てもいなくても話には何の影響もない感じですけど…」なんての、ごろごろしてるでしょう。バーターにしてもせめて、格好いい(可愛らしいとか面白いとか)、良いところ見せられるような場所とか作ってあげればいいのになぁ…って思うこと少なくないですよ。

 

まぁ余所のドラマのことはどうでもよくて、ちかえもん、とにかく出てくる人が全員愛おしいのである。
松尾スズキさんの、特に独白部分の圧倒的な可愛らしさはもちろん、優香ちゃん演じる、ちかえもんのごひいきのとうのたった遊女・お袖さん役もすごく儲け役だなぁと思うし、富司純子のお母さん役も、なぜか万吉に優しくしてあげちゃう感じもすごくかわいらしい。遊郭の主人夫婦、特に高岡早紀の悪辣さも儲け役である。北村・うらなり・有起哉演じる竹本義太夫はまだそれほど利いてないけども、これからどんだけ素晴らしいうらなりっぷりを見せてくれるかが楽しみである。いくつか複線的なものはちらほらあるので大変楽しみ。うらなりさん好きなんですよすごく。いいよね、ぬめぬめっとしてて。ゲゲゲの鬼太郎・ザ・ムービーやるときはぜひ、ぬらりひょん役でお願いしたい。

 

そして何よりも、藤本モノの常連、青木崇高の野生の熊のような愛らしさである。

ちりとてちんの時も野生・獰猛・でも可愛い落語家さん役がすごく良かったし、平清盛での弁慶役も野生なのにたいへん可愛らしい弁慶だったし、夫婦善哉の尾野真知子ちゃんの幼馴染(だったけ?)の役もそう。全体的に粗野でぼそぼそしてて、それでいて繊細な「野生の熊、ちょうかわいいやつ」という様子なのだ。

ちかえもん、2回目では、美貌の新入り遊女、お初に一目ぼれしたとたんに、あほぼんに持ってかれちゃって、あほぼん役の小池徹平くんに早見あかりちゃん(お初)が、妖艶に、にーっこりほほ笑んだところを見て、「よかった。お初がわろた」と言って熊のように泣き笑いした顔が、ほんとうに素晴らしく愛らしいものであった。

なんかねー出てくる役柄がどいつもこいつも右見ても左見ても、ばかばかしくてかわいらしくて、愛おしいあほうばかりで、ほんとおもろいわ。

 

そういえば、青木崇高くんが演じる万吉役は、狂言回し役というか、シェイクスピアあたりの喜劇に出てくる「面白くてドジでいろんなことやっちゃ引っかき回すトリックスター」的な役どころなんだろうと思う。そんな役どころがあるドラマって今どきそうそうない。木更津キャッツで言えばオジーとかかだろうか。木更津キャッツももう10年以上昔の話であるが、そんな変な構造でもドラマとしてしっかり成立しちゃってるの、脚本はもちろん、演出との相性もいいんだろなと思う。
しかし青木くん、顔もイケメンの部類だしスタイルも宜しいし朝ドラ出身だというのに「怪演」系の役どころばかりじゃありませんか?いいのかな。私はすごく良いと思うからいいんだけど。

 

それからさ、小池徹平早見あかりちゃんのお初徳兵衛って、ハマりすぎである。キャスティングの人さぞ楽しかっただろう。優香ちゃんのとうのたった遊女役とか高岡早紀の遣手婆役とかさぁ。楽しかっただろうなーもう。

 

真田丸の方は、twitterを覗いてたら#真田丸どうでしょう っていうタグが出来てて笑った。あれゆかいだな、愉快なドラマだ。なんで兄役が大泉洋なんだろうなーって思ったけど今日の回で謎が解けたよね笑。関ヶ原の下りとか今からすでに超楽しみ。

真田幸村の話って、史実というよりも立川文庫というか「昔の少年少女向け時代活劇」な感じだし、自由度が高そうで三谷さんも3回目ですでにすごく楽しそうである。おじいちゃんおばあちゃんの世代にとっては真田十勇士の時代活劇ってお馴染みのお話らしいし、それを上手いこと活かして誇張して崩したりスラしたり、という技がたくさん見られそうだなーと思っている。

真田丸、個人的には大好物の藤井隆くんが猿飛佐助役ということは、最終回までずっと出続けるんだろうからすごくうれしいし、お父さん昌幸役の草刈正雄の怪演っぷりが大変すばらしいし昌幸もクライマックス直前まで出るはずなので今から期待でホクホクしている。あとは真田十勇士の残りのキャスティングも楽しみである。

大河ドラマが楽しいと、月曜が来る「あーあ感」が減るからいいなー。

*1:がんばらないとTVドラマも見ないぐらいの唐変木なのですすみません

*2:ギャラクシー街道は行ってませんすみません

*3:それか、出演者を絞って単純なドラマにしちゃってるか。それはそれで何ていうか、毎週きちんとルーティンにして観賞しましょう、という気にならないのだ。単純な話はつまんなくて集中するのが面倒になって、たいしておもんねーわこれってなっちゃう。ホントすみません