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長い感想

100文字では足りなかった時に

「本当は、死ぬまで野球選手でいたかった」という本を読んだんですよ

Jリーグ サッカー YS横浜 J3 その他スポーツ

今日はJ3、YSCCvsAC長野パルセイロを見てきました。

スコアは0-2、また負けちゃったわけですけど、実際に試合を見ていた感じだと、スコア差ほどの差がなかったような気も、身びいきだけどするわけなのですが、そのように甘やかしたことを言ったところで、選手やスタッフは、勝てないという事実がどんどん重くなっていくだろうと思いますし、頑張ってるからこそ結果を出させてあげたいとも思いますし、一方で、非情な現実としてYSのクラブ予算では限界もあるからなぁとも思いますしで、心は乱れております。今日はマリノスも負けちゃったしなーなんだかなー。しょんぼりだ。

しかしこれだけサッカー見に行ってると各試合で熊本地震の募金ができるな。今日もYSのスタッフに募金を託してきました。

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今日の試合は何か、荒れてないのに荒れ模様という妙な試合でした。退場者が両チームから1人ずつ出て20人でやってたという残念さと、加えて、長野はずっと押した展開だったのになぜか長野側の観客席から野次が飛ぶという…なんだろうな*1、そりゃお得意さんでイージーな相手だと思ってただろうに、それほどイージーではないゲームだったからかもしれないけどさ、勝ってるじゃん。なんで野次飛ばすんだろうなしかしな。まぁ負けてしまったなぁ。
今日の失点の原因は「ぼーっとしちゃう瞬間がある」というところで、どちらの得点ともに、崩されたとかやられたというより、こちら側のぼーっとした時間帯にやられたというくやしいものでした。YSの選手は殆どがアマチュア契約の選手でアルバイトをしてたりするし、樋口さんが監督になってから練習メニューも難しく&キツくなっているらしくで、コンディション調整が大変そうだなという感じは受けるんですけど、なんとか、そのあたりはもう一つ脱皮してくれると良いなぁと思ったりもしますね。樋口さんの作ってるチームのコンセプトは、恐らくマリノスでやってたことと似ていて、後陣の約束をきちんと作ることと、恐がらずに前から追いかけ回すこと、このサッカーを90分間、高いレベルを保って続けるのは、相当タフだと思うんだけど、これがかたちになれば、YSというクラブにとって財産になると思うから、選手もクラブも監督も、見てるわたしたちも、焦らず怒らず応援するしかないよなぁ…としみじみと言いながら帰路につきました。
そういえば、今日、初めて見に来たという方に「長野はどうしてこんなにお客さんがいるの?」と聞かれたので、パルセイロJリーグ入りを目指して色々頑張ってきたこととか、松本山雅とダービー関係*2だったことでライバル関係によって応援が整ってきたこととか、まぁそんな感じの聞きかじりの生半可な話をしてさしあげたところ、大変面白がってくださっていた。信州ダービーやってた頃は、何しろサポーターが盛り上がってるのは山雅!という感じでこちらには伝わってきていたわけですけど、パルセイロパルセイロで、良いことや悪いことや色んな歴史を積み上げて、これだけ観客が増えてきたということなんですよね、と、YSも、歴史は決して短くもないわけですけど、まだまだこれからだよねーと。
今期は、YSユースからトップ昇格した宮内選手が、まだゴールは得ていませんが光るプレーも多くてワクワクしています。純粋にYSで育てた選手をトップ昇格させるのは多分初めてのこと。まだ18歳です。「ユースから昇格した選手」なんてのも、クラブにとって積み重ねる歴史のひとつではあるんだよなぁ。今日の試合は残念だったけど、残念な時はあんまり試合のことを考えても愉快でもないので、遠い未来の希望のことを考えてニヤニヤすることにします。

 

で、サッカー見に行った話ではありますが、先週から、ちまちまと読んでいた野球の本が、すごく面白かったのでメモがてら。

 えのきどいちろうさんは、前もどこかに記しましたが私のサッカーを見るお師匠さんの一人です。今はアルビレックス新潟の「専属コラムニスト」のようなかたちになっておられて、シーズン中は毎週「アルビレックス散歩道」というコラムを配信し、シーズンが終わると一冊の本になる。サポーター悶絶、他サポが読んでも十分面白いJリーグコラム本で、私も毎年楽しみに買っています*3

で、そのえのきどさんは、筋金入りの日ハムファン、野球好きだったりもします*4。その野球好きかつスポーツコラムの名手が、綺羅星のごときOB選手をはじめとして、プロ野球にかかわるさまざまな方にインタビューした、インタビュー集です。

これがめっぽう面白かった。

 

えのきどさんはスポーツコラムが大変上手くて面白いのですが、この本は、試合を微に入り細にわたり描写したり、選手の技術にフューチャーした硬派なコラムをしたためたり、はたまたスコアをねちねちと分析したり、そういうことは全然ありません。
この本というか、えのきどさんのスポーツに関する文章すべてですが、スポーツの技術論や試合レポート、戦術分析などではなく、スポーツをしている「人間」を浮かび上がらせようという目標を持って書かれているように思えます。

「人間」といっても、特定の選手を「アイドル的」「ヒーロー的」に持ちあげる御神輿本でもなく、その時に「彼(または彼女)」は何を感じていたのか、ということを、インタビューでぐいぐい聞いていくのです。

本のタイトルである「本当は、死ぬまで野球選手でいたかった」というのは、このインタビューの中で実際にある方が語った言葉です。これね、タイトル見た時に「感動やん?」って正直思ったんですけど、安直な感動じゃない文脈だったんで、それにも驚いたんですよね。あの人が、そういう風に「ずっと」と願ったのか…とじんわりと感動をしてしまう。この本に取りあげられている方が、また絶妙なんですよ。大島とか、そんな感じだったかーとしみじみとしたし、関根さんとかね、私の中では関根さんはヤクルトでの好々爺系監督やフジテレビのプロ野球ニュースで温和ながらたまにきっついこと言う解説ぐらいの記憶しかないわけですが、関根さんが選手時代を振り返るエピソードが思った以上に冷たく固く無頼派タッチだったりするんですよ。あとね城之内投手コーチとか、思っていた80倍ぐらい人情派だったりして。

更に面白いのは、選手OBやコーチだけじゃなくて、審判とか、日ハムのウグイス嬢とか、記録員の方とか、バット職人*5とか、もっと広いところでは野球をテーマに作品を作ってるアーティストとか、そういう本当に色んなジャンルの「野球人」を取りあげて、彼らの人生を聞いているのです。それがまたどれもこれも、とてもコクが深くて大変面白いものでした。

 

Jリーグには、まだここまでの「幅」をフューチャーする空気になってませんね。もう少し「老成」されてくると、こういう見方も、されたりもするようになるのかな。そういう日がくるといいなー。

*1:見当外れの野次って、ゴール裏じゃないところから飛ぶね。熱心な人ほど妙な野次は飛ばなさいようなきがするよね…。

*2:なんか変な言い方だけど、まぁ、そういういことよ。信州ダービー

*3:そのおかげでアルビレックスのネットショップからアルビグッズのおススメメールが来る。ごめんねいくら私がばかものでも、さすがにそれは要らないわという感じではありますが笑

*4:日光アイスバックスの経営にも関わっておられて、スポーツがお好きなのだよな

*5:ミズノの久保田五十一さん。この方はとても有名人よね。落合やイチローのバットを作ってた