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長い感想

100文字では足りなかった時に

松本で、痛烈で切実な、痛みを知る

Jリーグ 清水エスパルス

サッカー馬鹿はこの週末も元気にサッカーを見に行っていました。行先は松本。マリノスは川崎アウェイだったのですが、私はどうにもダービーが苦手*1なのと、先週末の日本平でドラマチックでしかなかった逆転劇を見たのでテンションが高まってしまって、よっしゃこの際、噂のアルウィンに行ってこようと腹を決めたのでした。

 

腹を決めた、というのは、ごく個人的な感傷でしかないのですが、松田直樹のことをどうしても考えてしまうんですね。
心ならずマリノスを退団することになった松田が当時アマチュアJFLにいた松本山雅に移籍を決めたのは、唯一熱心な*2オファーがあったクラブだということだけでなく、山雅のサポーターの、JFLの頃からサッカー好きの間では話題になっていた熱狂さを気に入ったからというエピソードが、正直にいえば嫉妬心を催すような笑、エピソードだったからということと、彼が、Jリーグ昇格という栄光を刻む前に亡くなってしまったことに、私がごく個人的にうまく折り合いが付けられなくて、それで、山雅がJ1に居た年も、山雅の試合を見に行くという気持ちを盛り上げられなかったんですね。
とはいえ、そういう暗めの感情だけじゃなくて、まぁアウェイ観戦なんてのはタイミングものってとこもあって、日程調整のとか財布調整の問題で、行ってなかった。
で、これもタイミングですが、上位の山雅に勝てれば自動昇格枠に近づける清水の試合があると、それなら見に行こうという気持ちになったので、まぁ行ってきました。

 

山雅の観客席すごいね。すごいなーと思ったのは、ゴール裏だけじゃなくてメインもバックも全員でチャント歌う勢いで、ちょっとマスゲーム感はあるし声援の上がるシーンなんかは新興クラブぽい感じはありますが、明るい陽性の熱意があって、みんながほめそやす理由が分かったわよ。また、山雅のホームスタジアム、アルウィンが良いスタジアムだね。昨日は芝生が酷過ぎたけども笑。

 

試合ですが、山雅の監督を務めてもう5シーズン目になる反町監督の、思い通りに進められちゃったなぁ…という、悔しい悔しい敗戦でした。ああくやしい。

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ゴール裏、なんだか複雑なコレオでがんばったんだけどねー

 

反町さんは、大変興味深い監督さんです。好き好んで?、新興クラブ・少ない予算を熱意でカバータイプのクラブの監督を渡り歩いていています。ああ、あと、北京五輪の時のアンダー世代の代表監督でした。結果がなかなか出ないチームでしたが、その後のメンバーの出世はご存知の通りです。そんなこんなで、反町さんってスカウティング力が高いモチベーターというタイプなのかなーと傍から見ていて思っておりましたが、いやーまんまとハマってしまったな今回も。実は清水は山雅にJ1J2それぞれで全然勝てていない笑。

セットプレーで得点してあとはガチ守り、というのは山雅の王道の勝ちパターンでもありますし、昨日の試合では、清水のキーマンである河合選手をいかに疲れさせるか、白崎をつっかけてイラっとさせるか、という感じで、うーん乗っかってしまったよな術中に…。良いパスが前線に供給されないので、強力FWのテセが活きなかったし、大前、村田という交代カードは完全に読まれててばっちり対策をされていました。対策に対して徐々に足が止まる選手たちを見るのがつらかった。物理的にしんどいというのもあったでしょうが、「こうすればどうだ」「だめかー」「じゃあこうすれば」を一つ一つ丁寧に、泥臭いハードワークでつぶされていくことで、だんだん足だけじゃなくて思考回路も止まっていってしまう感じで、見ていて切なかった。面白かったのは後半60分すぎぐらいだろうか、角田が怒涛の持ちあがりを試みた場面ぐらいだな笑。まぁ、ベテランかつ温度が低い闘士・枝村が居てくれたらまた違った展開がみられたかなぁという気もしますが肉離れたのでしょうがない。あー完敗。

あとは、やっぱりメンタルコントロールというか、ちょっとカカッてたとこもあるかなぁと思っておりましたが、やはり小林監督の試合後コメントにそのあたりの言及もあって、うーん。

まったくJ1昇格ってこんなにしんどいか。しんどい。

 

山雅戦に、色々面倒くさくなる理由もあるなかで「よっしゃ行くか」と思ったのは、J1昇格のしんどさを、身をもって理解しにいこう、という目標もありました。

 

なんだかんだいって、私は所詮は部外者的な野次馬ファンなんですよ。今年は自分でも笑うほど清水の試合を見ているので、知り合いの清水サポーターさんからは「いやもう野次馬部外者とか言ってる場合じゃないでしょー」とか言われてはいますが、でもやっぱり、静岡にゆかりがあるわけでもないし、住んだこともないし、思い入れの堆積層が積み重なっているわけでもない*3ので、やっぱりこう、身をもってJ2とは、とかJ1昇格ってこんなんか、とか、やっぱりあんまり分かってなかった。シリアスに考えちゃうと、昨日の選手じゃないけど見てる私が馬鹿みたいにカカッちゃってもしょーもないですし、あえて見ないように考えないようにしてたとこもある、正直。でも、ずっと清水の応援を続けてきた人たちにとっては「見ないように、考えないように」というのは無理なわけです。逃げ場なし。

清水の試合に通ううちに知人や友人もできてきて、「彼ら」と私との温度の差は、どんどん大きくなってるなーと思ってたんですね。それを、なんか無茶してでも縮めてやりたくなった。それで身を削りたくなった、この身に痛みを引き受けてみたくなったんですね。

 

いや、手酷い矢を受けたわけですが。痛いよー。

もちろん、痛がりにいったわけじゃなく、歓喜する気満々だったんですけど。

 

帰りの電車、勝った時は祝杯あげようぞ、ということで、最終のあずさの指定席を買っておいたんですが、さすがにみんなしょんぼりしていたので、そのまま切符を変更して、長野経由で新幹線でびゅーっと、逃げるように家に帰りました*4。帰りの足取りの重いことといったらなかったよ。これが痛みか。J1昇格したくてもがく痛みか。

 

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帰りのシャトルバスから眺める田園風景もブルー

 

来週はどうしようかね、さすがに心身・財布ともに厳しい&仕事が立て込みつつあるので、家でおとなしくしとこうかなとも思いますが、うーんまぁ、まだ考え中です。どっちみちマリノス甲府アウェイ、清水は大阪アウェイで、足の心配は不要なんで*5、当日思い立っても応援行こうと思えば行けるからな。

 

おまけ

松本の街は、何度も行ったことがあるんですが、たいていは山登りをするための乗換えか、サイトウキネンフェスティバル、現セイジ・オザワ 松本フェスティバルを楽しみに行くためという特殊な理由でしか行ったことがありませんでした。まぁ今回もサッカー見に来たんで特殊理由といえば特殊理由ですが笑。

せっかくなので観光したいとおもって前乗りしたんですが、松本の街おもしろかった。なんかね、お上品だ。さすが旧制高校があった街だなーというか。

前乗りした土曜は、松本城の下でクラフトビールフェスティバルin松本なるお祭りをやってたので、もちろん参加しましたが、とても好感が持てるオクトーバーフェストでした。
何がいいって、長野の蔵中心ってところが、すごくいい。長野県内だけで色々な種類のクラフトビール作ってる蔵があって、それぞれ大変美味しいビールをいただけるんですよ。私が気に入ったのは駒ヶ根南信州ビールのアップルホップというりんごビールと、どこの酒蔵さんか忘れてしまったんだけど、すごくさわやかでうまいIPAが、堪らんかったです。飲み口最高、オレンジのような香りも高くてまじやばかった。なのに名前覚えてないとか俺ときたら…。

 

おまけ2

JRの松本駅の駅アナウンス、女性の声で「まーつもとーーー、まーつもとーーー」っていうの、旅情1000%だ。個人的にはあとは、松本電鉄のアナウンスの「しん、しましまいきです」と言う「しましま」感も好き。

 

 

*1:なんかねー、殺伐としがちなのがイマイチ苦手なのと、アウェイ川崎は席数も少なくて熱心なマリサポさんであっという間に売り切れますので、まぁ熱心な方に譲るw

*2:複数のJ2クラブからオファーなどと報道はありましたが…

*3:そういう意味では私は横浜に縁もゆかりもないんですが、マリノスについては思い入れの堆積層がうずたかく積み上がっている

*4:秋の観光シーズンの週末のあずさ号は満員御礼で、宜しき時間帯がそうそうにソールドアウトしておりました。それもトホホなことではあったが

*5:甲府は駐車場が潤沢なので車でびゅっと行っちゃえば何とかなるし、大阪は本当楽。新幹線ってすごい早いし快適。スペースシャトルより早いんじゃないかな新幹線って