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長い感想

100文字では足りなかった時に

開幕2連勝のあじわい

Jリーグ 横浜F・マリノス

おはようございます。さわやかな目覚め。連勝の味わい。

 

シーズンオフ中は、特にスポーツ新聞やらサッカーメディアでマリノス界隈の心地よいとは言えない移籍ゴシップが飛び交っていて、どうもこう、サッカーつらい、せつない、という気持ちになっておりました。何よりも切ないのは、マリノスの功労者でもあった何人もの選手に戦力外通告があったこと。小林、兵藤、榎本哲也中村俊輔…。それにサポーターから人気も高かったファビオ三門も、北谷や鈴木涼太といった若手も、ずいぶん入れ替わりました。これだけ入れ替わるのは近年では久しぶりのことだったので、私もかなりわなわなとしましたし、サポ仲間の友人たちもざわざわ、毎日しょんぼりとしておりました。

私は去年の観戦記などでも、エリクマリノスの方向性自体は肯定してたしどうせやるならモットヤレ見たいに思ってたところがありましたが、もちろんそう思っていない人だっていて当たり前なので、その中でも極端な例では、すべてモンバエルツが悪い、選手をどんどんクビにしたマリノスフロントも許すまじ、シティに空中分解させられる!みたいなヒステリックな反応をする人もいて、フロントも異例の「がんばってます」リリースを出すなど、なかなかのこう、「ああもうなんも考えたくねーなー」みたいな感じだったりしました。

特に私は中村俊輔が好きですから、エリクマリノスにハマってるとは言い難い俊輔をはらはらしながら見守っておりましたし、移籍の報道が出たとき、名波が直接口説いた!みたいなスポーツ新聞の記事を読みながら「おおどうせ移籍するなら名波から色々監督術の負の側面*1を盗んでこいや…」などとうそぶいていたわけです。

一方で、私は、エリクさんが考える編成で一度ちゃんと采配をふるってみてほしいと願う者でしたし、前に早いサッカーで戦術にどうもハマれず、出場すると「俊輔ショー・ザ・遅攻」になってしまう俊輔との漂う不協和音などに心がしわしわしておりましたので、いっそさっぱりした。私が俊輔が好きなのだから、マリノスに加えて磐田の試合も見に行けばいいだけのことじゃもんな。磐田遠いんだけどな清水よりもさらに40分ほど遠いだけだものな、と踏ん切りもついた。

 

で、まぁ仕事忙しいなとかポケモンGoおもしれーな*2とか、だぞーん入るのどうしようかな何てのんびりしているうちにJリーグが開幕。開幕の浦和戦、昨日の札幌戦のなぜかホーム2連戦で、2連勝です。

 

とりあえず滑り出しは上々ですが、これは一つには、マリノスにしては奇跡のように外国人選手のヒキが良いシーズンのようで、前線の補強であるバブンスキー、ウーゴ・ヴィエイラの2人が大変なパフォーマンスを発揮してくれていること、が大きいと思います。二人とも、うめえわ。すげえうまい。
マリサポは全体的に「すげえうまい」テクニックが見られるとほくほくと喜ぶ傾向がありますので、俊輔が去った後の「すげえうまい」要員が心配されましたが、特にバブンスキーがすごい。バルセロナの下部組織、ズヴェズダ*3から移籍してきた男。マリサポはもうダヴィドにすっかり魅せられている様子です。

さらにウーゴもすごいですね。華麗なボールさばきのダヴィドとはまた個性が異なる、もちろん足元もうっとりする上手さではありますが、ウーゴは推進力が高い。早くて正確で強いプレーができます。正直ですね、ウーゴの良いパスをケイマンや前田くんが受けきれないときもあったりする笑。これからこの前線の二人のプレーを、若い選手がどんどん吸収して、速くて強くてより正確なプレーが見につくといいなと心底思うのです。とはいえダヴィドは敬真前田よりも若いぐらいか…笑。がんばれ国産。

 

で、もう一つ連勝の大きな原動力になっているのが、斎藤学選手ですね。

学は、去年から「お、一皮むけたなぁ」と思ってほくほくとした顔で見ておりましたが、今期はどうもヨーロッパ移籍を考えていたようで、契約更新にすごく時間がかかりました。おまけにお隣川崎へ移籍なんていう話も出ていたりして*4、レプリカユニフォームの発売時点でもまだ契約更新も決まっていない状態だった。

やっと契約を済ませて、10番とキャプテンマークという、「中村俊輔の置き土産」を背負うことになった。

 

学はですね、全マリサポにとっての「我が子」なんですよね。面白いなぁと思うですが、童顔な風貌のせいもあるとおもうんですが、子供のころからマリノス一筋でずっと世代別の日本代表に選ばれ続けてきた選手、鳴り物入りでトップチームに合流したとたんに大スランプに陥ります。

スランプの理由は、当時の学自身がJ1のレベルに歯が立たなかったということもあるし、マリノス自体も迷走期だったせいもあるし、マリノスの「育てる力」のなさもあったのだと思う。
くすぶった彼は愛媛FCにレンタル移籍し、そこで花開きます。学にとっても愛媛は第二の故郷のようで、蛙とたわむれたり*5、シーズンオフごとに愛媛でお世話になった方に顔を見せににいったりしている様子がインスタグラムに上がったりして、そういうところも学の「我が子っぽさ」に拍車をかける面もありますが、私たちにとってはこんな素晴らしい選手をわが手で開花させてあげられなかった…という思いを常に抱えて彼を見てきた。

 

マリノスに戻ってきてすぐ、まだフィットできなくてもがく*6学も、しばらく遠ざかっていた年代別代表にようやく呼ばれオリンピックに行ったけどあまり活躍できずに悔しがっていた学も、ブラジルW杯に呼ばれたけれどまったく活躍できずに悔しがっていた学も、体重増やして当たり負けないようにしようとして足首に怪我を抱えた学も、ヘアスタイル変えてひよこヘアー*7からさらさらマッシュルームに変えてイケメン風味が出てきた学も、みんなわたしたちは親心で見つめ続けてきた。一番しんどかった時期に応援できなかった後悔(とはいえ私も愛媛に学を見に行ったし、同様のマリサポが多数いた笑)と、いつでももがき努力を重ねてきた天才少年を見つめてきたのです。

海外挑戦は彼の夢だったのでトライさせてやりたかった(これも親心)、海外でトライしてくるなら快く送り出せたろうと思いますが、残念ながらかなわなかった。かなわなかった彼が、なんだかクラブがガラッと変わった2017年に、俊輔が置いて行った10番とキャプテンマークを手に取ることを決意したんですよね…。

感慨深いわ。深すぎるわ!

親だから(いや親じゃないけどな)、言うわけではありませんが、斎藤学という選手は大変にまじめで背負い込むタイプだと思います。
印象的だったのはオリンピック出発前の試合で、ゴール裏がしつこいほどに学チャントをがなるたびにそのプレッシャーを感じて固くなる顔とプレーとか、ようするに、自分のまじめさや責任感を、若いころはまだエネルギーに変えることが余り上手とは言えないところがあった。まじめで才能があるからこその難しさだったのでしょう。

その彼が色々経験を重ねて、積極的により多くの責任と重圧を背負ってやるぞと、そのうえで良いプレーをするのだ、という風に、成長したのだなぁと、本当に感慨深いんですよね…。こんな素晴らしいキャプテンになるなんて、ほんと、おかあさんうれしいわ(いやおかあさんではないけどな)。

 

後はですねー、私が今期の補強で何よりもほくほくと喜んでいた松原健くんね。100%安定したプレーとは言えないけれど全般的に大変素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。正直ですね…パンゾーは大好きな選手でしたし素晴らしいパフォーマンスとサッカーセンスを持った選手ですが、エリクマリノスとは相性が悪かったと思います。パンゾーは人気もあったからしばらくは風当たりが強いかもしれないけれど…私は絶賛応援していきたい。あれは良いものだ、大変良いものですよ。

話はちょっとそれますが、マリサポの良くない癖として、他から引き抜いてきた若手選手をなぜか2、3年妙に冷遇するというか辛口になる癖があるので、松原くんと山中くんはぜひもう個人的にはエコひいきをしていこうという所存です。

 

で、話は戻ります。昨日の札幌戦。

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三ツ沢で、ぐるり360°のトリコロール・コレオをやりました。かっこいいねぇ。

 

コンサドーレ札幌は、去年のJ2戦線を超堅守と圧倒的都倉感*8によって首位で駆け抜けたチーム。四方田監督がとてもよくディシプリンしたディフェンスは、マリノスも攻めあぐねるかなぁ*9という予想はしていました。何しろ私は去年、清水エスパルスに付き合ってJ2を穴があくほど見たから、札幌がそんなに簡単にひねれる相手だとは全く思っていなかった。そもそもシーズン前のスポーツ新聞的な下馬評は低かったマリノスですし、浦和戦のシーソーゲームを見ても、浦和はACL疲れがある中でのアレですから…やっぱり守備でぽっかーんと穴が空いちゃう悪い癖は取れていないように見えましたし、これはなぁ…と思っていたのです。

前半は、予想してた以上に、札幌の固い守備に苦しみました。苦しむというか、要するに札幌がビシッと引いた2本の防衛ラインは蟻の這い出る隙もない、で、前線の都倉にぽんとボールが渡って逆にこちらのDFがバタバタ慌てふためく、というシーンが何度もあり、うーんこれ悪い予想通りになってしもうてるやないかーと。ただ、前半の最後7、8分は札幌のラインの統率を崩せるようなプレーも見られて、敬真はあそこ決めておけよなー!という感じの惜しいシーンもあったりで、後半をはらはらと待ちわびたわけです。

で後半、後半は札幌のプレスとラインもゆるんでくるはずだという予測はあったんです。J2を堅守で勝ち抜いたクラブは、その固い守備力がJ1の怒涛の攻撃力に耐えられるかどうか、というのが一つの「残留の試金石」になったりします。札幌は、補強の様子を見ていてもちょっと厳しいのかなぁという面もあったのですがやはり崩れてくると難しくなってしまいますね…。後半早々で素晴らしいダヴィドの個人技ループシュートで鮮やかに先制すると、今度は札幌も攻撃に手勢を割かなくてはならないのでますます守備にほころびが出てくる、あとはほぼずっとマリノスのターンだったように思います。

いやーしかし、マリノスの試合でループシュートなんて見るの結構久しぶりだな笑。ループって決まった時のいじわるな快感が癖になりますね笑。去年はアイスタで一回見たな。そういえば。

 

で、問題の守備ですが、やっぱりいくつか、ぽっかりと穴が開くというかするすると相手前線に持ってかれてしまうと言うか、そういう面は相変わらずです。これはエリクマリノスが、前へ!前へ!というチームなので、するするっとあっという間に相手前線に持っていかれがちなところはあるんですが、実はここが、エリクが「ちくしょうままならねえ…」と頭を抱えていた(私の勝手な想像です)ところだったりもします。

するするっと相手に持っていかれてはだめなのです。それがエリクのゾーンディフェンスなんですけど…どうもこれ、去年は全然理解されている気がしなかったし機能している気がしなかったんですが、そして今年もあんまり出来てないんですが…、去年よりは進歩している気がする。主にダヴィドの活躍によるものが大きいが笑。

 

好事家の意見としては、エリクマリノスがオフシーズンにコテンパンにやられてたのは、エリクさんがやろうとしているヨロッパ流のゾーンディフェンスできる選手の育て方に対して日本サッカー指導界にかなり強い反発があるみたいだ、という、Jリーグ界の噂の真相的な事情通の方あたりがツイッタで披露してた話があったりししましたが…。このへんはね、噂の真相だからさ真相がどこなのかは私にはさっぱり分かりませんが、気持ち的にはすごく理解ができる笑。私が「穴があく」と言葉にしているのがまさにそこのところで。まだ数名、お前そこにいちゃだめだろう、とかお前今ぼーっとしてたろとかそういうのはあるんですが、やはりこれも助っ人外国人選手を見て色々学んでほしいにゃあと、思ったりするわけです。

 

まぁ、勝っているうちはいいんです。いつか負けるからさ。負けたときに、その前までにこつこつと積み上げたものがきっと役に立つんだ。がんばろうまた今シーズン。

 

おまけ

今期のマリノスは、まぁシーズン前色々あったせい(でもないでしょうが)で、サービス過剰。観戦した試合には対戦相手のふるさとモチーフピンバッジがもらえたり、年2000円ちょっとの会員になるだけで、マチが厚いチケットポーチ?がもらえたりしています。おまけに有料マッチデープログラム以外にも見どころチラシみたいなのを配布するようになった!これは観戦経験が浅い人にとっては大変良いものだと思うので、ぜひ頑張って続けてほしいです。ピンバッジすごくかわいい。浦和戦は超遅刻して貰い損ねたのですが札幌戦は貰えたよ!

 

おまけ2

エスパルス、J1久しぶりの勝利おめでとう!だぞーんに入っていないので、試合が見られない…そろそろ観念するときか…orz

 

*1:名波は磐田でなかなか苦戦中、さらに若干粛清人事っぽいことを磐田でしていたようなので、それでも求心力を失わない秘訣と強いメンタルなどをな

*2:遅まきながらバトルを始めたら改めて面白くてこつこつとやっております。弱いけど。

*3:レッドスター・ベオグラード。旧ユーゴにおける読売巨人軍のようなクラブですね。ピクシーが現役時代の多くを過ごしたクラブでもある。テクニカルな華麗なサッカーが好まれるクラブです。中欧はそういうチームが多いね。お国柄だなぁ。

*4:それは全然あり得ないなーと普通に思ってましたが、なにしろ今期のストーブリーグマリノスはとにかくろくでもない情報ばかりを流されて心がすさんでおりましたので、信じないけど超むかつくわみたいな感じだった笑

*5:愛媛FCのセミオフィシャルマスコットの一平君

*6:愛媛で花開いた学は、性格の悪い名将・反町に「愛媛ッシ」とあだ名をつけられて話題となりました。マリノスに戻って「ッシ」の部分をなんとかマリノス風にもじりたがるスポーツ新聞の記事と、それを「マリノス必死か」みたいに受け止める他クラブの一部のサポーターの心ない目線と、戻ってもなかなかフィットしきれなくて悔しそうな学の姿が重なってなんだか切なかったなぁあの頃

*7:@ゲキさぶっ!

*8:個人の感想です

*9:去年清水はものすごく攻めあぐねましたからね…orz